ザコペンギンのblog

あなたのすぐそばにザコペンギンはいます(鳥類ではありません) そんなザコペンギンの日常を描きます。よければ暇つぶしにでも。そして発見情報をお待ちしております。 あと、私は精神病患者です。小説と同じくらいまたはそれ以上に病状、薬のことなど忘備録の意味を込めて書いています。双極性Ⅱ型(いわゆる躁鬱病)ですので、鬱の時の日記はお目汚しです。「精神」と書いてあるブログは閲覧注意です。

カテゴリ: ザコペンギンについて

 ゆみちゃん達が散歩をしていると、公園でザコペンギン達がごそごそしていました。

「なにしてんの?」

 ゆみちゃんが声を掛けます。皆がぎゅいんとゆみちゃんのほうを振り返りました。

「いつみても心臓に悪いなあ」

「ゆみちゃん、これみて」

 弟がてってってっと近づいてきて、ゆみちゃんに差し出しました。

「ああ。どんぐり」

「どんぐりっていうの?」

「そう」

「これはなんていうんですか?」

 ザコ悪が差し出します。

「それはまつぼっくり」

「まつぼっくり」

「これもね、秋になるんだよ」

「あき?この前食べたあき?」

 弟はこの前食べた焼き芋が気に入ったようです。

「これは食べれないから、絶対食べちゃだめよ」

「えー・・・」

 弟が残念そうな顔をします。

 りょうへいさんはしばらく考えた顔をすると、ゆみちゃんに聞きました。

「ゆみ、お前の裁縫道具は?」

「あ?襖の上のほう」

「ちょっと待ってろ」

 りょうへいさんは数分経つと戻ってきました。

「これを・・・こうして」

 りょうへいさんは何かごそごそとしていました。

「ほら」

 弟の首にかけてあげました。

「あ、いいなあ」

 母が言います。それはドングリで作ったペンダントでした。

「母、いる?」

「ほしい」

「じゃあ、まつぼっくりで作ってやるよ」

 りょうへいさんがまた作ってあげました。

「わーい、わーい」

 ザコ悪がじっと見ていたので、りょうへいさんは声を掛けました。

「ザコ悪もいるか?」

 ザコ悪は慌てて言います。

「いやっいいっすよ、あんな女子供がつけるようなものっ」

「ふうん。あっそ。父いる?」

「いるー」

 父は素直です。りょうへいさんは作ってあげると、父はぴょんぴょんと跳ねました。

「ザコ悪は漢だもんねー。いらないんだもんねー」

 じっと3人を見ているザコ悪にゆみちゃんはおいうちを掛けます。

「えっいやっそのっ」

「いるの?いらないの?」

 りょうへいさんが聞きます。

「いえっあのっ」

「あっそ」

 りょうへいさんは興味なさそうに言って、道具をしまおうとします。ザコ悪は慌てました。

「いやっでも、りょうへいさんがどうしてもいうなら・・・」

「欲しいなら素直に言えよ」

 りょうへいさんはザコ悪にも作って首にかけてあげました。

 ザコ悪は嬉しさとか、照れとか、色んな感情が溢れて、にまーと変な笑いをしました。

「ザコ悪、きしょい」

 ゆみちゃんが言います。

 ザコペンギン達はしばらく飛び跳ねていましたが、またごそごそし始めました。

 どうやらどんぐりやらまつぼっくりやらを収集してるようです。

 15分もすると、皆両手いっぱい抱えていました。

「どうすんの、それ」

「たからものにするの」

「まあ、いいけど。ぜったいたべちゃだめだからね。おなかいたくなるからね」

「はあーい」

 ゆみちゃん達は帰っていきました。



 その日の夜。弟は夢を見ました。

 とっても、とっても大きなドングリが目の前にあって、それがぱかっと二つに割れました。するとどうでしょう中からあのおいしい焼き芋が出てきました。

 弟はおなかがいっぱいになるまで焼き芋を食べました。


 朝、一番の早起きさんの母は弟がごそごそしているの気づきました。

「こらっ何してるのっ」

 弟はまさに、どんぐりを口にいれようとしているところでした。ぺし、っと母は弟の手からどんぐりを奪います。

「ゆみちゃんにたべちゃだめっていわれたでしょっ」

「だって、この中にはおいしい『あき』がはいってるんだよー」

 弟は母から取り返そうとします。

「だめったらだめっ」

 母は必死で説得しました。


 次の日、ゆみちゃん達が散歩していると、母がかけよってきました。

「ゆみちゃあん、りょうへいさあん」

「どうした?母」

「弟がどんぐり食べようとするの。『あき』がはいってるんだって」

「は?」

 ゆみちゃん達は弟を見ています。じぃっとどんぐりを見つめていました。

「弟」

 りょうへいさんが弟に声を掛けました。

「なんでどんぐり食べようとしたんだ」

「だって、ぼくより大きいどんぐりがあって、その中には『あき』がいっぱいあって、おいしかったんだもん」

「あき?」

「このまえ食べた、あき」

 りょうへいさんとゆみちゃんが顔を見合わせます。

「夢と現実がごっちゃになってるな」

「もう」

 ゆみちゃんがしゃがんで弟に目線を合わせます。

「弟、これはね、この前食べたあきとは違うの。これ食べたらおなか痛くなって、弟わんわん泣いちゃうよ?」

「痛くなるの?」

「すっごく」

 ゆみちゃんが怖い顔で言います。

 弟はまだどんぐりに執着があるようでしたが、痛い、という言葉で少し目がさめたようです。

「わかった、食べない」

「よし」

 ザコペンギン達は日課のくるくるとし始めました。

 ゆみちゃんが言います。

「今度、甘栗でも持ってくるか」

「やめろ、弟が混乱する」

 暑い夏が通り過ぎ、秋の気配がそっと近づいてきています。

「ざーこ」

 ゆみちゃん達が散歩していると、ザコペンギン達はくるくると回ってました。

「あーゆみちゃん達だー」

「最近涼しくなってきたから、気持ちいいだろう」

「うん。くらくらしない」

「秋だからなあ」

「あき?」

 ザコペンギン達はきょとんとしています。

「あきってなに?」

「今まで暑かったでしょ?それが夏。アイス食べたでしょ?今から涼しくなったら秋になって、もっと寒くなったら冬になるの」

「ふーん」

 イマイチ理解してないようでした。

「ゆみ、ちょっとコンビニいってきていい?」

「いいよー、ここいる」

 数分後、りょうへいさんが袋を持って帰ってきました。

「ほら、これが『秋』だ」

 中には焼き芋が入ってました。

「これなあに?」

「焼き芋っていうんだ。芋を焼くんだよ」

「いもってなあに?」

「あ・・・南極育ちか。芋知らんわな」

「おいしいからいいんじゃない?」

 ゆみちゃんが半分に割って、それぞれに渡してあげます。

「あつっあつっ」

 ザコペンギン達は慌てながら、器用にくちばしをつかって食べ始めます。

「あふっあふっ」

「どう?」

「あつくてわかんない」

「ちょっと冷まそうか。ふーふーしてみ」

 ザコペンギン達は一生懸命ふーふーしました。

「もう大丈夫かな?食べてみ」

 ザコペンギン達は今度はおそるおそる食べ始めました。

「あまーい、おいしい」

「おいしい」

 ザコペンギン達が勢いよく食べ始めました。

「これが『あき』かあ」

「あき、おいしいねえ」

 その様子を見ながら、りょうへいさんがふと気づいたように言います。

「あれ?あいつら去年も秋、体験してねえか?」

「それは、ザコだから」

 ザコペンギン達はぺろりと食べました。




「ゆみちゃーん、りょうへいさーん」

 ザコペンギン達が遊びに来ました。

「おお、今日は早いな」
 
 ゆみちゃんがお出迎えします。

 ぞろぞろと入っていきます。

 弟があるものをじっと見ています。

「弟、何見てんだ?」

「あれなに?」

 弟はネクタイを指さしました。りょうへいさんが昨日、夜遅くまで仕事をしていたので、ネクタイを居間におきっぱにしていたのです。

「ああ、ネクタイっていって、男の人が仕事に行く時つけるもの」

「ねくたい・・・」

 弟はじっと見ます。

「やってみる?」

 ゆみちゃんが言いました。

「いいの?」

「いいよ」

 りょうへいさんが言います。

「ほら、弟、こっちきな」

 弟はとことことゆみちゃんの前に来ます。

「えっと・・・こうだったかな?」

 きゅっとゆみちゃんがネクタイを引っ張ります。

「くえっ」
 
 しまりすぎました。

「あはー、ごめん。ネクタイとかしないから」

「ったく、お前は」

「だって、したことないもん」

 りょうへいさんははあ、とため息をつきました。

「普通、旦那さんのネクタイ締める、とかあるだろうが」

「ドラマだけの世界だよ」

 ゆみちゃんとりょうへいさんは交代しました。

「よいせっと」

 りょうへいさんが器用にネクタイを締めてくれました。

「おし、これでよし」

「わーい」

 すとーん。

「・・・」

「・・・」

 ネクタイが床に落ちました。

「あ・・・肩ないからこいつら」

 ゆみちゃんがぼそりと言います。

「落ちたよー」

 弟が言います。

「弟、お前にネクタイは無理だ」

「えー」

 弟はしょんぼりとしました。

 りょうへいさんはちょっと何か考えているようでした。


 次の日。

 ザコペンギン達が公園でくるくる回っていると、ゆみちゃんとりょうへいさんがかりんちゃんを連れてやってきmした。

「あー、ゆみちゃん、りょうへいさん」

「弟、ちょっとじっとしとけ」

「?」

 りょうへいさんはあるものをすぽっと被せました。

「これなあに?リボンみたい」

 母が言います。

「これはな、蝶ネクタイってやつだ。ゴムで留めてるから落ちない」

「弟、見てみ」

 ゆみちゃんがコンパクト鏡を差し出します。

「ふわっ」

 弟の顔がぱあっと輝きます。

「ねくたい、ねくたい」

 弟はピョンピョンと跳ねます。

 ザコ悪と父が弟をじっと見てます。

「ほら、お前らの分もあるぞ」

 ザコ悪と父の顔も輝きました。

 ザコペンギン達は夕飯を買いにコンビニに来ていました。

「おにーしゃん、おにーしゃん」
 
 弟はある場所にぴとっとくっついてます。

「ここつめたくてきもちいい」
 
 ざこわるはくっつきます。

「おお、本当だ、なんだ。これは」

 そこはアイスコーナーでしたが、ザコペンギン達の身長だと何かわかりません。

「あ、ざこ」

 ゆみちゃんとりょうへいさんが来ました。

「あ、ゆみちゃん、ゆみちゃん」

 弟は言います。

「ここ、ぺたっとすると気持ちいいの」

「ああ、アイスだからね」

「あいす?」

 弟はきょとんとします。

「前、しろくま、かきごおり食わしてやったろ」

「しろくま?」

「氷砕いたお菓子」

 弟がきょとんとしています。ザコペンギンは記憶力が悪いのです。

「よいせっと」

 りょうへいさんがワルザコを持ち上げました。ワルザコの目が輝きます。


「うおっすげええっ」

「ゆみちゃん、ぼくもぼくも」

 弟がねだります

「はいよっと」
 
 ゆみちゃんが弟をだっこします。

「なんかいっぱいあるー。すずしー」

 父と母がコーンポタージュスナックを持ってやってきました。

「なにしてるの」

「あ、おかあしゃん、アイス?買いたい」

「だめ。今日は200円しかないからコーンポタージュスナックだけよ」

 弟とザコワルがしゅんとなります。

「・・・っだあ、仕方ねえなあっ」

 なんだかんだといってザコペンギン達に甘いりょうへいさんです。

「ゆみ、どれがいい?」

「喧嘩しないように同じものがいいんじゃない?」

 りょうへいさんはザコペンギン達にパナップをそれぞれ買ってあげました。

「ほらよ」

 1匹1匹に渡します。

「わーわー、冷たい」

 ザコ達は器用に蓋をあけます。そしてとても器用にスプーンをつかって食べていきました。

「これあまい。食べたことない味」

「おいしい、おいしい」

 底のほうになるとザコ達はくちばしを器用に使って食べていきます。

「おいしかったー」

 ザコ達は皆にこにこです。

 そしてその間タバコを吸っていたゆみちゃんははあ、とため息をつきます。

「くちばしのまわりべっとべと」

「手もべとべとー」

 父が言います。

「うちにまとめて来いっ」

 ゆみちゃんが命令しました。

「ゆみちゃーん」

ザコペンギンたちが遊びに来ました

弟は最近ゆみちゃんの部屋に直行します。

「りんたくーん」

それは弟より大きいクマのぬいぐるみです。弟の最近のお気に入りの遊びはりんたくんとのお話しです。

「うんうん。」

「へーそうなんだ」

はたからみたら不気味です。

「弟、なにはなしてんの?」

何気なくゆみちゃんは聞きました。

「僕を買ってくれてありがとうって」

「へー」

「あとゆみちゃんはりんたくんをまくらにするからお腹重いって」

「は?!」

それは弟が知らないはずのことです。

「あと時々クモさんがお腹の上通るからくすぐったいって」

弟のスペックは計り知れません

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